20231005 切り抜き

ドル円、日米金融政策格差 vs 介入警戒感の構図が続くが、前者に軍配があがる可能性大

〇ドル円、介入警戒感、日経平均大幅下落、米金利低下等に欧州朝方148.74まで下落
〇その後は149円挟みでのもみ合い、ADP雇用統計の不冴えには反応薄
〇ユーロドル、ドイツ9月非製造業PMIの好調やECB総裁のタカ派発言に1.05台回復
〇ドル円依然として全てのテクニカルポイントの上側で推移、強い買いシグナルも継続
〇ファンダメンタルズも日米金融政策格差といった典型的なファンダメンタルズ要因が残存
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:148.50ー150.00

本日の見通し

ドル円は前日の急落劇(150.16→147.33)から持ち直すも、全値戻しには至りませんでした。

日本政府・日銀による介入警戒感が上値を抑制する主因となっております。

但し、日足ローソク足が依然として全てのテクニカルポイントの上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること、日米金融政策格差といった典型的なファンダメンタルズ要因が残存していること(日米金利差拡大に伴う円キャリートレードの継続期待)等を踏まえると、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、地合いは崩れていない(全値戻しは時間の問題)と判断できます。

事実、通貨オプション市場では、ドル円のダウンサイドリスクは殆ど織り込まれておりません。本日予定されている米9月チャレンジャーレイオフ調査や、米8月貿易収支、米新規失業保険申請件数などが良好な結果を示す場合や、クリーブランド連銀メスター総裁、リッチモンド連銀バーキン総裁、サンフランシスコ連銀デーリー総裁などからタカ派的な発言が出てくる場合には、米FRBによる金融引き締め長期化観測再燃→米長期金利上昇→米ドル買いの経路で、ドル円が再び10/3に記録した年初来高値150.16円に向けて急伸するシナリオも想定されるため、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(為替介入による押し下げ効果が弱いと見なされる場合は、失望感から円売り圧力が一気に加速してしまうリスクあり)。

ドル/円チャート予測

短期的なチャート分析の観点では、ちょっとした変化も見られます。
売買ジャッジがほんのわずかですが下向き(円高)示唆。
これはまだ軽微な示唆ですので、またすぐ上向きに転じる可能性もあるのですが。

もうひとつ、基準枠においても、売りシグナル点灯。
ただ現状、たいして大きな相場エネルギーはなく
相場エネルギーが下方に噴出される場合、ターゲットは148円近辺

さらに言えば、9月21日を起点とする背伸びの形状が出現しておりましたが、
細かく見た場合は、これが腰折れた形になっていますので、
逆噴射されると、ターゲットは147.7円あたり。

別の観点で、もう少し大きめのトレンドを見るための秘伝チャート2倍枠は、
また円安トレンドが崩れるには至っておらず、
円高方向のサポート帯は147円台中盤に位置しています。

以上より、当面の円高メドは148円~147円台後半との見方でよいかなと思います。

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